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[11月22日#1] なぜ脳は手遅れになるの? [脳の仕組み]

[11月22日#1] なぜ脳は手遅れになるの?

今から10余年前の話だ。東北大から名大に来て間もなく社会人教育制度が始まった。
物理数学や生物に工学に経済や情報科学それに医学と広範囲の多元数理科学研究科だ。
この大学院で社会人を受け入れて、数学に関係するテーマを幅広く勉強して貰うのだ。

異分野のスタッフ全員で議論し合うと云う画期的な試みだ。果たして旨く行くのか?
結論を言うと、旨く行かなかった。しかし失敗ではない。その証拠が今頃出て来る。
元来、数学教室として内外に名が通っていたのに応用系がのさばる。気に入らない。

数学者の中にはそう思う者がかなりいる。説得などあり得ない。水と油だ。面白い。
既に脳の研究を始めていたから、物理学者としての観察力で彼らの行動を観察した。
興奮すると本性が現れる。冷静だと演技が入るが、興奮すると演技する余裕がない。

社会人が勉強しても一流にはなれない。数学志望者が応用数学は出来ない。なぜか?
アヒルの赤ちゃんに風船を見せると親だと思い込んで後を追う。刷り込みと呼ばれる。
三つ児の魂、百までという。これらは全て脳内の記憶と認知の仕組みに関わっている。

種を明かすと、脳の神経回路の形成に関わる問題だ。素子も配線も全てニューロンだ。
そのニューロンは全身の各地で生産され血管を通って脳に運ばれて来た新入り社員だ。
それが入社試験にパスし、新人教育を受けて、脳内要所に配置され神経網に定着する。

なんと個々のニューロンは人間のように頑固で融通が利かない上に保守的そのものだ。
決められた仕事を黙々とこなすだけだ。他人が割り込むのを許さない。定年まで働く。
このニューロンの群れは皮質上に高層ビルが密集して林立する建築構造を作り上げる。

新入りが上へ上へと重なって新しく学習した結果を記憶して行く。旧い程奥底になる!
ここが鍵だ!底の方のニューロン群は頑固で昔のまま再学習しないまま頑張っている。
以上で説明になっているでしょうか?是非ともご感想等をお寄せ頂ければと思います。

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