SSブログ

[09月11日#1] レニのヒトラーへの献身と騙しの映像 [洗脳する映画]

[09月11日#1] レニのヒトラーへの献身と騙しの映像

レニ・リーフェンシュタールはナチスのプロパガンダ映画制作者として知られる女性だ。
ベルリンオリンピックで外国人を歓迎しスポーツの美を追求して記録映画を完成させた。
画家を目指し挫折したオーストリー生まれのヒトラーの演技を支えた監督は愛人なのか?

フリーアナウンサー渡邉真理が二人のナチスとレニの研究家に聞くNHKの再放送番組。
題名は「私はヒトラーの愛人じゃない」だ。数理的脳科学の観点から見逃せない内容だ。
1902年に生まれて2003年に没。二つの世界大戦それもドイツで激動の1世紀を生きた。

女優のマレーネ・ディートリッヒとは正反対の生き方と評される。ヒトラーに迎合した。
ヒトラーの右腕と言われたゲッペルス宣伝相が出てくる。ヒトラーに取り入るライバル。
圧巻はヒトラーの宣伝用の映画だ。広場を埋め尽くす百万のドイツ軍兵士。中央に通路。

そこを遠くから衛兵2人を従えてゆっくりと歩いて来る。これがレニの美的感覚の演出。
一度見たら忘れられないシーンだ。通路の両側の整列したままの兵士達は最敬礼のまま。
観閲台に上るとナチスの旗を掲げた数千の旗手がその通路になだれ込む。右手をかざす!

二人の研究者に番組ディレクターはレニが自分の意志でヒトラーの神格化をしたか訊く。
美人アナを通して執拗に迫る。ここが番組の目玉だからだ。二人とも明確に答えない。
そうとも取れるし美的映像を追求しただけかもと言い逃れる。それほどの重大な問題だ。

戦後の連合軍の追及によりナチスへの協力者の探索と裁判で当然彼女の重罪が問われる。
けれども彼女は頑強に罪を否定し続ける。ナチスに脅迫されていた、映画に戻りたいと。
フイルムから彼女の言い分が通るか、そして彼女の芸術性を生かすべきかと議論が進む。

追求する側はヒトラーがベルリンに世界制覇の中心地としての象徴の庁舎設計図を入手。
その中に映画制作用の一角があり彼女のためだったと主張する。重用されていたからだ。
勿論、レニは映画は宣伝用だが自分ではないと否定し、結局、彼女の弁論が通り無罪に。

アメリカで記者がヒトラーの愛人だったろうと質問した際の答えがこの番組の題名だ。
放映されなかったヒトラーの病的な行動のシーンや親衛隊による反対者の粛清が出る。
私の脳理論によると人間は全て仮面を作り演技をする。環境に合わせて生きる本能だ。

映画制作者からカメラマンに転向して再び世界的に名を馳せたレニ。芸術で通じていた筈だ。

お読み頂いてどう感じたでしょうね。コメントお待ちします。
[ ブログランク応援クリックしてね!]

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。